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自己都合で退職した後の失業保険|手続きの流れと離職票

自己都合で退職しても、雇用保険の加入期間などの要件を満たせば、失業保険(基本手当)を受け取れます。手続きはハローワークでの求職の申込みから始まり、待期7日と原則1か月の給付制限を経て支給されます。離職票の受け取り方、流れ、日数と金額の目安を、法律とハローワークの案内で整理します。

執筆:退職代行FIN編集部/最終確認日:2026年10月14日(e-⁠Govの雇用保険法、厚生労働省のQ&A、ハローワークインターネットサービス、群馬労働局の案内で確認)
一般的な情報で、あなたの状況への法的な判断ではありません。受給できるか、給付制限の期間、日数は、住所地を管轄するハローワークが決めます。争いがある場合は弁護士にご相談ください。

自己都合の退職でも失業保険はもらえる

失業保険(雇用保険の基本手当)は、自己都合で辞めた人も対象です。ただし、受給の要件を満たす必要があり、支給が始まるまでに待期と給付制限の期間があります。

基本手当とは、雇用保険の被保険者だった人が失業したときに、求職活動の間の生活を支えるために支給されるお金のことです(雇用保険法13条1項)。離職の理由が自己都合でも会社都合でも、支給の対象になる点は同じです。違いが出るのは、受給に必要な被保険者期間、支給までの待ち時間、給付日数です。

離職票とは、正式には「雇用保険被保険者離職票(-1、-2)」といい、基本手当の手続きでハローワークに提出する書類のことです。会社を辞めた後、会社経由で届きます。

受給できる条件

原則として、離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算して12か月以上あることが必要です。あわせて、ハローワークで求職の申込みをし、就職しようとする意思と、いつでも就職できる能力があることも求められます。

雇用保険法13条1項は、離職の日以前2年間に被保険者期間が通算して12か月以上あったときに基本手当を支給すると定めています。病気やけがなどで引き続き30日以上賃金を受けられなかった期間があると、その日数を2年に加えて数えます(加えた結果が4年を超えるときは4年間)。

被保険者期間は、離職の日から1か月ごとにさかのぼって区切り、賃金支払の基礎となった日数が11日以上ある期間を1か月と数えます(同法14条1項)。通算が12か月に満たない場合は、賃金支払の基礎となった時間数が80時間以上ある期間も1か月に数えます(同条3項)。

倒産・解雇などで離職した「特定受給資格者」⁠と、期間の定めのある契約が更新されなかったことなどによる「特定理由離職者」⁠は、離職の日以前1年間に6か月以上あれば受給資格を得られます(同法13条2項)。どちらに当たるかは、ハローワークが離職の理由を見て判定します。

病気やけが、妊娠・出産・育児、家事への専念などですぐに就職できない状態は、ハローワークの案内で「失業」⁠に当たらない例に挙げられています。

退職後の手続きの流れ

離職票を受け取り、ハローワークで求職の申込みと離職票の提出をし、受給資格の決定を受けます。その後は原則として4週間に1度の失業の認定を受けながら、支給されます。

  1. 離職票を受け取る:離職後、会社から「雇用保険被保険者離職票(-1、-2)」が届きます。在職中に雇用保険被保険者証があるかも確認しておきます。
  2. ハローワークで求職の申込みをし、離職票を出す:住居を管轄するハローワークに行きます(雇用保険法15条2項も、離職後に公共職業安定所に出頭して求職の申込みをすると定めています)。受付は月曜日から金曜日(休祝日・年末年始を除く)⁠の8時30分から17時15分です。求職の申込みに時間がかかるため、16時前の来所が勧められています。
  3. 受給資格が決定される:ハローワークが受給要件を確認し、離職の理由も判定します。離職票の理由が実際と違うときは、この手続きのときに担当者へ伝え、理由を示す書類があれば持参します。
  4. 受給説明会に出る:決定後に日時が通知されます。説明会で雇用保険受給資格者証と失業認定申告書が渡され、第1回の失業認定日が知らされます。
  5. 失業の認定を受ける:原則として4週間に1度、指定された日に失業認定申告書に求職活動の状況を書いて提出します(同法15条3項)。
  6. 振り込まれる:失業の認定を行った日から、通常5営業日で指定の口座に振り込まれると案内されています。

失業の認定を受ける期間(原則として前回の認定日から今回の認定日の前日まで)⁠には、原則2回以上の求職活動の実績が必要です。基本手当に係る最初の認定日の対象期間は1回です。自己都合で給付制限を受ける人は、給付制限の期間とその直後の認定対象期間をあわせた期間にも実績が必要で、回数が変わります。ハローワークの案内には、給付制限が2か月なら2回以上、3か月なら3回以上とあります。給付制限が1か月の場合の回数は、確認できた資料には書かれていませんでした。受給説明会や窓口でお確かめください。

持っていく物は、離職票、個人番号の確認書類、身元確認書類、写真2枚(縦3.0cm×横2.4cm)、本人名義の預金通帳またはキャッシュカードです。写真は、マイナンバーカードを提示すれば省略できるとされています。行く前に管轄のハローワークで確認してください。

待期7日と給付制限

求職の申込み後、失業している日が通算7日になるまでは支給されません(待期)。自己都合で正当な理由がない退職の場合は、待期の後にさらに給付制限があり、2025年4月1日以降の離職では原則1か月です。

待期は、雇用保険法21条が定めています。離職後に最初に求職の申込みをした日以後、失業している日が通算して7日に満たない間は、基本手当を支給しないとされています。

給付制限は、同法33条1項が定めています。正当な理由がなく自己の都合によって退職した場合は、待期の期間の満了後1か月以上3か月以内の間でハローワークの所長が定める期間、基本手当を支給しないとされています。

この節は、離職日が2025年4月1日以降の人を対象にしています。群馬労働局・ハローワークの案内では、2025年3月31日以前の離職は原則2か月だったため、それ以前に離職した人は当時の扱いをハローワークで確認してください。

離職の事情(2025年4月1日以降の離職)給付制限の期間
正当な理由なく自己都合で退職原則1か月
退職日から遡って5年間に、正当な理由なく自己都合で2回以上退職して受給資格決定を受けている3か月
自己の責めに帰すべき重大な理由で解雇された(重責解雇)3か月

同じ案内によると、2025年4月以降にリ・スキリングのための教育訓練等を受けた(受けている)場合は、給付制限が解除されます。対象になる訓練の範囲は、ハローワークに確認してください。

いつから支給されて、いつ振り込まれるか

支給の対象になるのは、待期7日と給付制限が終わった後の失業の認定を受けた日からです。実際に口座へ入るのは、その認定日の後です。

厚生労働省のQ&Aによると、失業認定日は4週間に1度で、ハローワークがあらかじめ指定します。給付制限がある人は、給付制限が経過した後の認定日から支給となり、認定日は給付制限が経過すると見込まれる日の後に指定されます。

振込は、ハローワークの手続き案内では失業の認定を行った日から通常5営業日、厚生労働省のQ&Aでは認定日の約7日後とされています。休祝日や年末年始を挟むと遅れる場合があり、個々の振込日はハローワークでも把握できないと書かれています。申込みから初回の入金までの日数は、認定日の指定によって人ごとに変わります。

もらえる日数(所定給付日数)

自己都合で退職した一般の離職者は、算定基礎期間(雇用保険に加入していた期間)が10年未満なら90日、10年以上20年未満なら120日、20年以上なら150日です。

算定基礎期間所定給付日数
10年未満90日
10年以上20年未満120日
20年以上150日

根拠は雇用保険法22条1項です。ハローワークの案内ページにも、就職困難者を除く一般の離職者について、同じ区分で載っています。

日数が手厚くなるのは、特定受給資格者と、特定理由離職者のうち期間の定めのある契約が更新されなかったことによる離職の人です。後者は、離職日が2027年3月31日までの人に限り、特定受給資格者と同じ日数になります。被保険者期間が6か月でも受給資格を得られる点(前の節)とは別の話です。

基本手当を受けられる期間は、原則として離職の翌日から1年間です。この期間を過ぎると、所定給付日数が残っていても受けられません。

もらえる金額の目安

1日あたりの基本手当日額は、離職前6か月の賃金(賞与を除く)の合計を180で割った賃金日額の、およそ50〜80%です。賃金が低い人ほど率が高く、上限と下限があります。

ハローワークの案内では、60歳から64歳の人は45〜80%とされています。上限額は年齢区分ごとに定められています。厚生労働省のQ&Aには、離職前の給与が月額平均20万円程度なら、支給額は月額13.9万円程度という目安が載っています。正確な額は、提出した離職票をもとにハローワークが計算します。

離職票が届かないときは

会社は、離職日の翌々日から10日以内に、雇用保険被保険者資格喪失届をハローワークに提出することになっています。この期間を過ぎても離職票が届かないときは、会社に処理状況を確認し、それでも届かなければハローワークに相談します。

厚生労働省のQ&Aによると、離職票はこの届出を受けてハローワークが発行し、会社経由で本人に交付されます。離職票がほしいと会社に伝えているのに、離職日の翌々日から10日を過ぎても手元に届かない場合は、まず会社に処理状況を確認します。会社が手続きをしない場合や、確認しても届かない場合は、身元確認書類と、退職したことがわかる書類(退職証明書など)を持って、住居所を管轄するハローワークへ早めに相談するよう案内されています。ハローワークの手続き案内にも、離職票が交付されない場合や事業主が行方不明の場合は、ハローワークに問い合わせるよう書かれています。

最後の給料の請求については辞めた後の最後の給料と私物にまとめています。

退職代行FINで頼めること

FINがするのは、あなたが選んだ言葉を、そのまま会社にお伝えすることです。

当サービス(退職代行FIN)は、あなたの退職の意思を会社にお伝えし、会社の返事をそのままお返しするサービスです。たとえば「離職票は郵送で受け取りたい」というあなたの希望を、あなたが選んだとおりに会社へお伝えし、会社の返事をそのままご本人にお返しします。

離職票に書かれる離職の理由(自己都合か会社都合か)は、会社が書くものです。離職票が届かないときの会社への確認や、ハローワークへの相談は、ご本人が行う手続きです。離職の理由に異議があるときは、ハローワークの受給資格決定の場で相談できます。会社と争いになったときは、弁護士へのご相談が合います。受給できるかどうかは、ハローワークが決めます。

現在は準備中で、受け付けは開始していません。詳しくはサービスの範囲をご覧ください。

よくある質問

自己都合で辞めた場合、失業保険はいつからもらえますか

求職の申込みと受給資格の決定の後、待期の7日が過ぎ、さらに給付制限(2025年4月以降の離職で原則1か月)が終わってからが支給の対象です。口座に入るのは、給付制限の後の失業認定日から通常5営業日後(厚生労働省のQ&Aでは約7日後)で、認定日は4週間に1度、ハローワークが指定します。

給付制限は何か月ですか

2025年4月1日以降に離職し、正当な理由のない自己都合退職の場合は、原則1か月です。退職日から遡って5年間に正当な理由なく自己都合で2回以上退職して受給資格決定を受けている場合と、重責解雇の場合は3か月です。2025年3月31日以前の離職は、原則2か月でした。

勤めた期間が短くても受給できますか

原則として、離職の日以前2年間に被保険者期間が通算12か月以上必要です。前の会社の期間と通算できる場合があります。入社したばかりで辞める場合は、ハローワークで通算できる期間を確認してください。特定受給資格者や特定理由離職者に当たる場合は、離職の日以前1年間に6か月以上で足ります。

離職票が届かないときは、どうすればよいですか

離職日の翌々日から10日を過ぎても届かない場合は、会社に処理状況を確認します。会社が手続きをしない場合や、確認しても届かない場合は、身元確認書類と退職したことがわかる書類を持って、住居所を管轄するハローワークへ早めに相談します。

退職代行を使って辞めても、失業保険はもらえますか

ハローワークの案内で受給の条件として挙げられているのは、被保険者期間と、失業の状態にあることなどです。退職の伝え方を条件にした記載は、確認した範囲にはありませんでした。ただし、離職の理由と給付制限の扱いは、ハローワークが書類をもとに判断します。

出典

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